Webメディアは、立ち上げ当初は問題なく運営できていても、記事本数や関係者が増えるにつれて、少しずつ違和感が生まれます。
更新が遅れる、修正依頼が溜まる、誰がどこまで触っていいのか分からない。
こうした状況は、担当者の能力や意欲の問題ではありません。
多くの場合、現在の体制にCMSと役割分担の設計が合わなくなっていることが原因です。
本記事では、Webメディア運営が破綻し始める前に見直すべきCMSと役割分担の考え方を、体制拡大フェーズの実情に沿って整理します。
目次
Webメディア運営が突然うまく回らなくなる理由
Webメディアを一定期間運営していると、「特に大きなトラブルはないが、なぜか進みが悪い」という状態に陥ることがあります。
- 更新作業が遅れる
- 修正依頼が溜まる
- 誰がどこまで触っていいのか分からない
- 小さな変更でも関係者が増える
これは、コンテンツの質や担当者の問題ではなく、CMSと役割分担の設計が現在の体制に合っていないことが原因であるケースがほとんどです。
初期フェーズでは問題にならない理由
メディア立ち上げ初期は、少人数での運用が一般的です。
- 編集と更新を同じ担当者が行う
- 技術的な判断も暗黙知で進む
- CMSは最低限使えれば問題にならない
この状態では、CMSの設計や運用ルールが曖昧でも支障は出ません。
しかし、メディアが成長し、体制が変わると状況は一変します。
体制拡大フェーズで起きるズレ
編集者・Web担当者・開発者が分業する体制になると、次のようなズレが生まれます。
- 編集者はどこまで更新してよいのか分からない
- Web担当者は全体を見ているが細部には手を出しづらい
- 開発者は「勝手に触られるのが怖い」と感じる
結果として、
- 軽微な修正が滞る
- 一部の担当者に作業が集中する
- 運用が属人化する
という状態に陥ります。
問題の本質はCMSではなく「設計」
この段階で「今のCMSが使いづらい」という声が上がりますが、
本質的な問題はCMSそのものではありません。
役割分担が前提になっていない設計が原因です。
- 誰が
- どこを
- どの範囲まで
- どの順序で
操作するのかが、CMSの構造として表現されていないと、運用は必ず人に依存します。
見直すべきCMS設計のポイント
1. コンテンツ構造を分解する
本文をひとまとめにせず、役割ごとに要素を分けます。
- アイキャッチ画像
- 見出しなし本文
- 目次
- 見出しあり本文
構造が分かれていることで、誤操作を防ぎ、引き継ぎも容易になります。
2. 役割ごとの操作範囲を明確にする
- 編集者はコンテンツ部分のみ
- Web担当者は全体構成と確認
- 開発者は表示や機能面を担当
この分担がCMS上で自然に実現できる設計が重要です。
3. 将来の体制変更を前提にする
メディア運営では、以下の変化は避けられません。
- 担当者の交代
- 外部制作会社の参加
- 記事本数や媒体数の増加
「今の運用が楽か」ではなく、次の体制でも破綻しないかという視点でCMSを見直す必要があります。
CMSは「今困っているか」ではなく「次に困らないか」で選ぶ
CMSの見直しは、問題が顕在化してから行うと負荷が大きくなります。
- ルールの再定義
- 過去コンテンツの整理
- 関係者への説明
属人化の兆候が見えた段階で設計を見直すことで、これらの負荷を最小限に抑えられます。
まとめ
Webメディア運営がうまく回らなくなる原因は、担当者ではなく設計にあります。
- 役割分担が前提になっているか
- CMSの構造が運用ルールを表現できているか
- 将来の体制変更に耐えられるか
これらを基準に、今のCMSと運用を一度見直してみることが重要です。


