「CMSを導入したのに更新が回らない」「結局、特定の人しか触れなくなった」
多くのWeb担当者が、同じ悩みを抱えています。
この問題は、担当者のスキル不足や単なる忙しさが原因ではありません。多くの場合、CMS選定よりも前の段階で設計がズレていることが原因です。
本記事では、CMS運用が回らなくなる理由を業務構造の視点で整理し、更新が自然に回る状態をつくるための考え方を解説します。
目次
更新が回らない原因は「忙しいから」ではない
CMSの更新が滞る理由として、次のような説明がされがちです。
- Web担当者の人数が少ない
- 本業が忙しくて手が回らない
- 承認フローが多い
これらは確かに事実ですが、本質的な原因ではありません。本質は、CMSが「誰のためのツールか」定義されていないことにあります。
CMS運用が破綻する3つの構造的原因
編集者と管理者の役割が分かれていない
多くのCMSでは、次の役割が混在しています。
- コンテンツを書く人
- 公開を管理する人
- 構造や設定を触る人
その結果、権限が重すぎる、触ってはいけない項目が多い、ミスが怖くて更新できないといった状態が生まれます。これは担当者の問題ではなく、CMSが業務構造を整理できていないことによるものです。
「どこに配信されるか」を考えずに作られている
CMS上では1つの記事でも、実際にはWebサイト、ランディングページ、アプリ、将来的な別チャネルなどで使われます。
この前提がないCMSでは、毎回作り直す、コピペ運用になる、修正漏れが起きるといった問題が発生し、運用の負担が積み上がっていきます。
更新作業が「例外対応」になっている
更新が回らないCMSには共通した特徴があります。
- 定型作業が少ない
- 毎回判断が必要
- 「今回だけ特別」が増えていく
これはCMSの機能不足ではなく、運用を想定した設計がされていない状態です。
CMS選定で見てはいけないポイント
CMS比較では、APIがあるか、多言語対応しているか、権限設定が細かいかといった点が注目されがちです。これらは重要ではありますが、後から補える要素でもあります。
更新が回るかどうかを左右するのは、もっと手前の考え方です。
更新が回るCMSに共通する3つの考え方
編集者が「考えなくていい」設計になっている
入力項目が明確で、構造を理解しなくても更新でき、ミスが起きにくい。編集者が安心して触れることが、更新頻度を維持する前提になります。
コンテンツが「流通」する前提で作られている
どこに使われる情報かが明確で、再利用しやすく、出し分けを想定している構造。「作って終わり」ではなく、使われ続ける前提の設計が重要です。
運用が増えても複雑にならない
担当者が増えても破綻せず、将来の拡張を前提にし、運用ルールが自然に守られる。短期的な使いやすさだけでなく、数年後を見据えた設計が必要です。
CMSは「更新ツール」ではなく「業務の設計図」
CMSは単なる管理画面ではありません。誰が、どの情報を、どこに届けるのかを整理する業務の設計図です。
この視点を持たずにCMSを選ぶと、高機能でも使われない、更新が属人化する、結局外注に戻るといった状態になりがちです。
まとめ
CMSの更新が回らない原因は、ツール選びそのものではありません。
- 編集者視点
- コンテンツ流通視点
- 将来の運用視点
この3点を整理することで、更新は「頑張らなくても回る状態」に近づきます。
CMS導入の進め方|失敗しない選定・手順をWeb担当者向けに解説
Web担当者がCMS導入を検討する際に押さえておきたい考え方と進め方を、近年注目されているヘッドレスCMSを含めた視点で整理します。
CMS選定・運用設計で悩んでいる方へ
こうした考え方を前提に設計されたBERYLでは、編集者にやさしいUI、コンテンツ流通を前提とした構造、将来の拡張を見据えた設計を重視しています。
現在のCMS運用に違和感がある場合は、「なぜ更新が回らないのか」を整理するところからご相談可能です。


