Webサイト運用に課題を感じていても、「まだ問い合わせる段階ではない」「もう少し自社で頑張るべきでは」と考え、CMSベンダーへの相談を後回しにしているWeb担当者は少なくありません。
しかし実際には、明確なトラブルが起きる前こそが、最も適切な相談タイミングであるケースが多くあります。
この記事では、CMSベンダーに相談すべき状態を具体的なサインとして整理し、あわせて、まだ相談しなくてもよいケースや、相談前に整理しておくとよいポイントを解説します。
目次
なぜWeb担当者はCMSベンダーへの相談を先延ばしにしがちなのか
CMSに関する相談が遅れる理由には、次のような心理的ハードルがあります。
- 問い合わせ=導入前提だと思っている
- CMSや技術の知識不足を指摘されそうで不安
- 社内で話が固まっていない状態で相談してよいか分からない
しかし、多くのCMSベンダーに寄せられる相談は「まだ検討初期」「何が問題か整理できていない」段階のものです。
相談は決断ではなく、状況を整理するための手段と捉えることが重要です。
相談すべきサイン① 更新や運用が属人化している
CMSの操作や更新作業を、特定の担当者しか把握していない状態は注意が必要です。
- その人が休むと更新が止まる
- マニュアルがなく引き継ぎが難しい
- 作業負荷が一部の担当者に集中している
これはCMSの問題というより、運用設計が現在の体制に合っていないサインです。
相談すべきサイン② CMSの制約が理由で施策を諦めている
「本当はこうしたいが、CMS的に無理」と考える場面が増えていないでしょうか。
- 表現や構成をCMSに合わせて妥協している
- 新しいコンテンツ施策を検討しても実現できない
- フロントエンドと管理画面の制約が強い
CMSは本来、施策を支えるための仕組みです。制約が先に立っている場合、見直しの余地があります。
相談すべきサイン③ 軽微な改修でも外部依存になっている
テキスト変更やレイアウト調整など、軽微な修正であっても制作会社に依頼しなければならない場合、運用コストが積み上がりやすくなります。
- 改修のたびに見積もりが発生する
- スピード感のある改善ができない
- Web担当者が施策実行に集中できない
CMSとフロントエンドの役割分担が適切でない可能性があります。
相談すべきサイン④ 将来のサイト展開を考え始めている
現時点では問題なくても、次のような構想が出てきた場合は要注意です。
- サイトやブランドを増やしたい
- 多言語対応を検討している
- 将来的にシステム連携が必要になりそう
今のCMSが将来構想に耐えられるかは、早い段階で確認しておく方が安全です。
相談すべきサイン⑤ このままでよいのかという違和感が続いている
大きなトラブルがなくても、「何となくやりづらい」「効率が悪い気がする」という感覚が続く場合、それは重要なサインです。
Web担当者の違和感は、将来の課題の前兆であることが少なくありません。
逆に、まだCMSベンダーに相談しなくてよいケース
すべての企業が今すぐ相談すべきとは限りません。例えば以下のような場合は、現行CMSで十分なこともあります。
- 更新頻度が低く、情報発信が限定的
- 単一サイトのみで短期運用が前提
- 将来的な拡張や改善の予定がない
無理に相談や刷新を進める必要はありません。
CMSベンダーに相談する前に整理しておくとよいこと
相談時に完璧な要件は不要ですが、次の点を整理しておくと話が進みやすくなります。
- 現在の運用体制と役割分担
- 困っている点(技術ではなく業務視点)
- 将来やりたいことや構想(未確定で問題なし)
これらを言語化するだけでも、課題が明確になります。
まとめ
CMSベンダーへの相談は、導入を決める行為ではありません。
運用に詰まり始めた時点で状況を整理し、選択肢を知るための行動です。
判断に迷っている段階こそ、最も相談価値が高いタイミングと言えるでしょう。

